青系のツバキの花蕾がふくらみ始めました。
 
「紫の庵」
 
「紫御門」
「紫の庵」より丸い花蕾です。
 
「三宅紫」最後の一輪。
 
青系とはいうもののスカッとしたスカイブルーのようなイメージにはほど遠くピンクベースの花です。
 
何故ツバキは青色系の花を咲かさないのでしょう。
 
色素を持ってないからです。
 
少し理屈っぽい話しになりますが。。。
 
植物色素で重要な一群を形成している芳香族化合物があります。
 
その一群をフラボノイドといいます。フラボノイドとは、フェニルクロマン骨格を基本構造に持ち基本構造の中央部の環の
 
構造により、フラボン、フラボノール、フラバノン、カルコン、ジヒドロフラボノール、イソフラボン、フラバノール(カテキン)、
 
アントシアニジンなどに分類されます。
 
カテキンは抗酸化作用として有名ですが実際にどれだけの量をどのように投与すれば抗酸化作用を有するのか?です。
 
よく似た構造をしてますね。
 
この中で特にアントシアニジンが花の色に大切な役割を果たしています。
 
配糖体をアントシアニンとよび、水溶性植物色素のうつ最も重要な色素であり、代表的な天然色素です。
 
配糖体は私たちも日常恩恵を受ける医薬品にも数多く存在します。
 
結核に使うストレプトマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシンなどのアミノ配糖体抗生物質。
 
デスラノシド、ジゴキシンなどの強心配糖体など。
 
天然に見出されるアントシアニジンはペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジンおよびそのΟ-メチル誘導体に限られていますが、
 
結合する糖の種類、数、結合位置の違いにより構造多様性が増大します。
 
下記図のB環の-OH基(ヒドロキシ基)の数が色を決定する大きな要素になっています。
 
B環のヒドロキシ基1個のペラルゴニジン(ツバキにはない色素)の配糖体は黄色、橙色、赤色系を示し、2個のシアニジンの配糖体は
 
赤色、紫色、ヒドロキシ基3個のデルフィニジン(これもツバキにはない色素)の配糖体は紫、青色を示します。
 
Camellia hongkongensis には唯一このデルフィニジンが含有されていることが報告されています。
 
 
さて、リンドウやキキョウなどの花弁が青いのはデルフィニジンが含まれるからです。
 
サントリーが遺伝子組み換え技術を用いて青いバラを作出したのは有名です。
 
バラにもデルフィニジンが存在しないので青色遺伝子フラボノイド-3’,5’-水酸化酵素遺伝子を導入して作出されました。
 
シヒドロケンフェロールからヒドロキシ基を二つ誘導する酵素です。
 
この酵素を導入することでバラでもデルフィニジンの生合成が行えるようになりました。
 
詳細は下記URLへ・・・。
 
青いツバキを作出するには青色色素を作るC. hongkongensis などが必要になります。
 
それともう一つは光のうち青系の光を反射するようなメカニズムを花弁に有することです。
 
三宅紫などいわゆる青系ツバキはこのメカニズムをとると言われてます。
 
Copigmentationとはアントシアニン類がフラボン類などの物質(これらの物質はほとんど無色か淡黄色)と組み合わさることで青色が
 
発色する原因とされています。
 
これはいろいろな組み合わされかたがあって非常に複雑です。金属との錯体なども関与しています。
 
一昨年Copigmentationを有する三宅紫とデルフィニジンを有するC. hongkongensis を交配させてみました。
 
現在4つの種から5cmほど育っています。
 
期待半分でどんな花が咲くのか楽しみにしています。
 
黄色や青色のツバキはまだまだ途上ですが夢があります。
 
膨らんできた花蕾はどんな花が咲くのでしょう!楽しみです。
 
 
 
 
 
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